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がん対策のあゆみは、昭和59年度には「対がん10ヵ年総合戦略」、平成6年度には「がん克服新10ヵ年戦略」、平成16年度には「第3次対がん10ヵ年総合戦略」が制定され、平成17年5月にはがん対策推進本部が厚生労働省に設置されました。平成18年6月にがん対策基本法(基本法)が成立し、平成19年4月に施行となったわけです。「がん対策推進基本計画」は、基本法第9条第1項に基づき策定されたもので、平成19年度から23年度までの5年間を対象に、「75歳未満のがん年齢調整死亡率※を10年以内に20%減らす」、「患者・家族の苦痛を軽減して生活の質を上げる」を目標の2本柱として、「全国どこでも一定水準の治療を受けられる」を目指しています。基本計画案は6月15日に閣議決定され、都道府県ではこれをもとに地域の事情に合わせたものを年度内につくります。ここでは概要を解説します。
※年齢調整死亡率とは、年齢構成の異なる人口集団の間での死亡率や、特定の年齢層に偏在する死因別死亡率について、その年齢構成の差を取り除いて比較ができるように調整した死亡率のことです。
厚生労働省は、現在286ある、がん治療の拠点となる病院「がん診療連携拠点病院」を3年以内に360以上に増やすことになっています。各拠点病院には、患者・家族の相談に無料で応じる「相談支援センター」を3年以内に設置し、国立がんセンターの「がん対策情報センター」で研修を受けた専門相談員を配置。薬の副作用や最適な治療法などについての相談が充実するよう推進してきます。納得できる治療が受けられず病院を転々とする「がん難民」を解消するためです。
わが国では外科手術の技術は高い一方、放射線療法および化学療法に関しては専門医が不足し、希望しても治療が受けられない患者さんがみられたケースがありました。そこで今後5年以内にすべての拠点病院で、外科、放射線、化学療法ができる態勢をとり、特定機能病院にはそれぞれの治療法を専門に担う部門をつくり、肺がん、胃がん、肝臓がん、大腸がん、乳がんについては、入院から退院後の通院までを含む治療全体を地域の医療機関が連携して担うことになります。
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