このページの本文に進むこのコーナーのメニューに進む当サイトのメインメニューに進む

用語解説

がん対策基本法

がんきほんたいさくほう
2007年11月19日更新

がん対策のあゆみは、昭和59年度には「対がん10ヵ年総合戦略」、平成6年度には「がん克服新10ヵ年戦略」、平成16年度には「第3次対がん10ヵ年総合戦略」が制定され、平成17年5月にはがん対策推進本部が厚生労働省に設置されました。平成18年6月にがん対策基本法(基本法)が成立し、平成19年4月に施行となったわけです。「がん対策推進基本計画」は、基本法第9条第1項に基づき策定されたもので、平成19年度から23年度までの5年間を対象に、「75歳未満のがん年齢調整死亡率※を10年以内に20%減らす」、「患者・家族の苦痛を軽減して生活の質を上げる」を目標の2本柱として、「全国どこでも一定水準の治療を受けられる」を目指しています。基本計画案は6月15日に閣議決定され、都道府県ではこれをもとに地域の事情に合わせたものを年度内につくります。ここでは概要を解説します。

※年齢調整死亡率とは、年齢構成の異なる人口集団の間での死亡率や、特定の年齢層に偏在する死因別死亡率について、その年齢構成の差を取り除いて比較ができるように調整した死亡率のことです。

がん難民を解消

厚生労働省は、現在286ある、がん治療の拠点となる病院「がん診療連携拠点病院」を3年以内に360以上に増やすことになっています。各拠点病院には、患者・家族の相談に無料で応じる「相談支援センター」を3年以内に設置し、国立がんセンターの「がん対策情報センター」で研修を受けた専門相談員を配置。薬の副作用や最適な治療法などについての相談が充実するよう推進してきます。納得できる治療が受けられず病院を転々とする「がん難民」を解消するためです。

治療の幅が広がる

わが国では外科手術の技術は高い一方、放射線療法および化学療法に関しては専門医が不足し、希望しても治療が受けられない患者さんがみられたケースがありました。そこで今後5年以内にすべての拠点病院で、外科、放射線、化学療法ができる態勢をとり、特定機能病院にはそれぞれの治療法を専門に担う部門をつくり、肺がん、胃がん、肝臓がん、大腸がん、乳がんについては、入院から退院後の通院までを含む治療全体を地域の医療機関が連携して担うことになります。

がん対策推進基本計画(要点)
重点課題
■放射線療法及び化学療法の推進ならびにこれらを専門的に行う医師などの育成
■治療の初期段階からの緩和ケアの実施
■がん登録の推進

全体目標
■がんの年齢調整死亡率(75歳未満)の20%減少
■すべてのがん患者およびその家族の苦痛の軽減ならびに療養生活の質の維持向上

個別目標
がん医療
●すべての拠点病院で5年以内に、放射線療法および外来化学療法を実施できる体制にする
●少なくとも都道府県がん診療連携拠点病院および特定機能病院に おいて、5年以内に放射線療法部門および化学療法部門を設置する
●抗がん剤などの医薬品については5年以内に新薬の上市までの期間を2.5年短縮する
緩和ケア
●全国すべての2次医療圏において5年以内に緩和ケアの知識および技能を取得しているがん診療に係る医師数を増加させるとともに、緩和ケアチームを設置している拠点病院を含めた医療機関を複数個所整備する
●10年以内にすべてのがん診療に携わる医師が研修などにより、緩和ケアについて基本的な知識を習得する
在宅医療
●住み慣れた家庭や地域での療養を選択できる患者数の増加
医療機関の整備等
●全国すべての2次医療圏において、3年以内におおむね1ヵ所程度拠点病院を整備し、すべての拠点病院に5年以内に5大がん(肺、胃、肝、大腸、乳)に関する地域連携クリティカルパスを整備する
がん医療に関する相談支援及び情報提供
●全国すべての2次医療圏において、3年以内に相談支援センターをおおむね1ヵ所程度整備し、5年以内にがん対策情報センターによる研修を修了した相談員をすべての相談支援センターに配置する
がんの予防
●未成年者の喫煙率を3年以内に0%にする
がんの早期発見
●がん検診の受診率は、5年以内に50%以上(乳がん検診、大腸がん検診)にする

VHO-NETについてのお問い合わせはこちらから
Copyright (c) 2007 Voluntary Healthcare Organization NET.
All rights reserved.
ヘルスケア関連団体ネットワーキングの会・事務局
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7 新宿文化クイントビル
ファイザー(株)コミュニティー・リレーション部内
TEL: 03-53069-6720/FAX: 03-5309-9004