<活動レポート>

活動紹介 第46回(2017)

地域でのネットワークを広げ、情報やノウハウを共有し活動を充実させていこうとする、各地での取り組みをレポート

第14回 四国学習会 in 高知 (2017年9月2日)

「VHO-netが考えるピアサポート5か条」制作の過程や意義を講演で聴き感想や意見を交換

第14回 四国学習会のようす1月19日、札幌市の北海道難病センターで第9回北海道学習会が開催されました。今回は「リーダーの悩みを分かち合おう」をテーマに、ヘルスケア関連団体として活動するうえでの課題や悩みを共有することを目的とした学習会となりました。

グループディスカッションでは、運営費の不足、会員の高齢化、新会員の減少などが多くの団体に共通する課題であることを確認。その中で、子どもを対象とした団体では成長した患児を取り巻く環境整備や就労支援、また、遺伝性疾患の団体では本人への告知などが重要な課題となっていること、そして、全国組織の団体では会員の高齢化や減少に伴い、特に地方での活動の活性化が共通する課題となっていることがわかりました。

質疑応答も活発に行われ、共通する課題や悩みを共有。問題解決に向けて関東学習会でも取り組んでいくことを確認し、改めてお互いを知り合う有意義な集まりとなったようです。

第32回 沖縄学習会 in 那覇 (2017年11月12日)

相談事例のロールプレイと体験発表2つのプログラムを通してピアサポートについて話し合う

第32回沖縄学習会が那覇市保健所で開催されました。

第32回 沖縄学習会のようす第1プログラムでは、沖縄学習会が取り組んできたピアサポート相談事例をもとに、2名の演者がロールプレイ(役割演技)を行いました。テーマは「教えたがるピアサポーター(以下、PS)」。シナリオは、18歳の息子がある病気を発症、入・退院後、自宅療養となったが、本人が病気を受け入れられず、服薬も守らない。どう対処すればいいかという母親からの相談です。それに対してPSは、自己肯定感やエンパワメントなどの専門用語を使い、相談者よりも長く話してしまったことを反省したという内容でした。検討では、「専門用語を使って教えようとするのは、PS自身が納得したいからではないのか」「力になりたいという気持ちが強いほど、話しすぎる傾向がある」、また、「傾聴と情報提供の切り替えのタイミングはどうしているか」という問題提起では、「全面的に不安を聴くだけでは、逆に不安が増長されることもある」などの、問題点や解決策について議論されました。

第2プログラムでは、全国膠原病友の会沖縄県支部の阿波連のり子さんが「ピアサポートの効果」と題して体験発表を行い、友の会での活動を通して、ピアサポートによる支援する側、支援される側の効果を、自身の体験をもとに語りました。全員の感想は、「とてもよく伝わってきた」というもので、さらに、「〝幸せホルモン〞など心に響くキーワードが語られていた。それをスライドに文字として反映する方が良い」などの感想が出ました。

2つのプログラムを通して、ピアサポートに関する多彩な話し合いができた学習会となりました。

第40回 関西学習会 in 大阪 (2017年11月18日)

「傾聴の仕方とストレスマネジメント」のワークショップを通して、より良いコミュニケーションのあり方を学ぶ

第40回 関西学習会のようす1月19日、札幌市の北海道難病センターで第9回北海道学習会が開催されました。今回は「リーダーの悩みを分かち合おう」をテーマに、ヘルスケア関連団体として活動するうえでの課題や悩みを共有することを目的とした学習会となりました。

グループディスカッションでは、運営費の不足、会員の高齢化、新会員の減少などが多くの団体に共通する課題であることを確認。その中で、子どもを対象とした団体では成長した患児を取り巻く環境整備や就労支援、また、遺伝性疾患の団体では本人への告知などが重要な課題となっていること、そして、全国組織の団体では会員の高齢化や減少に伴い、特に地方での活動の活性化が共通する課題となっていることがわかりました。

質疑応答も活発に行われ、共通する課題や悩みを共有。問題解決に向けて関東学習会でも取り組んでいくことを確認し、改めてお互いを知り合う有意義な集まりとなったようです。

第31回 東北学習会 in 仙台 (2017年11月19日)

社会福祉制度について体験を語り合い上手な活用法や課題を共有

第31回 東北学習会のようす仙台市シルバーセンターで第31回東北学習会が開かれました。

東北学習会では「疾病や障がいのある当事者が社会資源をどのように活用していくか」という一貫したテーマで討議を続けてきました。今回は、まず、問題提起として仙台ポリオの会の小関理さんが、自らの体験と利用してきた社会福祉制度について発表。小関さんは、大きな病気や障がいに見舞われてきたが、ポリオの会に参加したことをきっかけに、さまざまな社会資源を知り活用することができ、患者団体の果たす役割を実感したと述べました。次に「年金・就労・給付等に関連する社会資源の活用」をテーマにグループワークが行われ、社会資源を活用するうえでの課題や、当事者が心得ていくこととして次のような意見が発表されました。

  • ■市区町村によって異なる制度もあるので当事者が声をあげていくことが必要
  • ■医療者や行政関係者などと対立関係にならないように、うまくコミュニケーションをとる
  • ■自分でも記録をとる、情報を集める、理解するなどの努力も必要
  • ■尺度のない痛みや、病気や障がいによる疲れ、生活の困難さなどは理解されにくいので、粘り強く訴える
  • ■すべてに諦めないで、実践しよう

また患者団体のリーダーとして「最も大きな社会資源の活用は、患者団体に属すること」「団体の中でまとめ役などを引き受けると自分自身にもフィードバックでき役に立つ」「多様な難病や障がいがあることを理解し、多様性を知ることも必要。視野を広げ、情報共有をしよう」との意見も出されました。中央世話人であり、(公社)やどかりの里常務理事の増田一世さんは「リーダーの会として、具体的な社会福祉制度を理解し、団体の会員や同じ疾病・障がい者に役立てるとともに、制度を活用できない当事者やその団体の存在にも目を向けてほしい」と発言。参加者一人ひとりが社会資源を活用するうえでの課題を共有し、今後も相互理解を深めながら患者団体の活動に取り組んでいくことを確認して学習会を終えました。

第39回 関東学習会 in 東京 (2017年11月26日)

模擬講演とグループワークを行い発信する力を高める

第39回 関東学習会のようす東京のファイザー株式会社で第39回関東学習会が開催されました。まず、10月に行われた第17回ヘルスケア関連団体ワークショップの報告をCMT友の会の栗原久雄さんが行いました。栗原さんは「ワークショップは、一人では得られない気づきを獲得し、全員で大きな学びを培う場。自分も参加を通してもっと積極的に活動したいと考えるようになった」と語りました。

次に模擬講演として、全国心臓病の子どもを守る会の鶴見伸子さんが、ボランティアに興味をもつ若い世代を聞き手と想定し、同会や横浜支部の活動を紹介して、疾病への理解や、活動への協力を求める発表を行いました。2人目の模擬講演は、つばめの会(摂食・嚥下障害児の親の会)の山内京子さん。医療福祉関係者を対象と想定し、医療ケア児といわれる子どもたちへの理解を求める内容で、小児科医にもあまり知られていない障がいや、保護者、特に母親たちが直面する悩みや問題を具体的に説明しました。

その後のグループワークでは、模擬講演の感想や、患者や家族が発表する場合の課題などが話し合われました。グループ発表では、鶴見さんの発表に対して「話し方が温かくわかりやすかった」「導入が質問形式で、親しみやすい」「若い世代も共感できる内容ではないか」などの感想が挙げられました。山内さんの発表については「大変さがよく伝わった」「食からは逃げられないという言葉が印象的」などの感想が紹介され、千葉大学大学院 教授の羽田明さんからは小児科医の立場から「医師に対して、もっと強く理解を求めてもよいのではないか」とのアドバイスもありました。

さらに、講演内容から発展して、団体が開催するイベントや、ボランティアの募集や付き合い方、医療者とのかかわりなど、共通する課題についても活発な意見交換が行われました。模擬講演により、発表する側も聞く側も患者団体のリーダーとしての発信力を学び、また講演内容を通じてお互いの活動や課題を知り、共有することもできた学習会となったようです。

第27回 九州学習会 in 佐賀 (2017年12月2日)

「団体の価値に気づき、価値を高める」東京でのワークショップのテーマを共有し議論や情報交換を行う

第27回 九州学習会のようす第27回九州学習会が佐賀県難病相談支援センターで開催されました。今回は2017年10月14・15日に行われた第17回ヘルスケア関連団体ワークショップのテーマ「わたしたちの団体の価値に気づき、価値を高める」を踏襲し、地域学習会で議論していこうという企画でした。

まず、認定NPO法人 佐賀県難病支援ネットワーク理事長の三原睦子さんが講演。県から難病相談支援センターの業務を委託され、活動の中で受けるさまざまな相談から課題を抽出。その解決策を検討し、政策提言、施策へとつなげることで患者への還元を目指してきたこと。就労支援ではシンポジウムをはじめ、多彩な雇用支援事業を展開。多くの機関、多業種と連携し、信頼関係を築くことも団体の価値を高める大切な要素だと語りました。この講演を受けて、3班に分かれてグループワークを行いました。

まとめ発表や全員討論では、「患者団体の存在を社会に知ってもらうために可視化しよう。インターネットの利用や子ども対象の絵本などで啓発活動を」「NHKや地元新聞といったメディアを活用するノウハウを知った。団体のアピールにも役立つ」「佐賀県では在宅患者への家庭訪問で、相談内容に応じて社会保険労務士などの専門職が同行している。非常に参考になった」など、さまざまな気づきや方策が挙げられました。また、長崎県や鹿児島県からの参加者からは、離島への支援問題の課題や対策が述べられました。「とても刺激を受けた。ぜひ自分の団体に持ち帰りたい」という初参加者からの感想もあり、有意義な学習会となりました。

第11回 北海道学習会 in 札幌 (2017年12月9日)

新しいメンバーも参加してお互いを知り、ともに進む学習会に

第11回 北海道学習会のようす札幌市の北海道難病センターで北海道学習会が開催されました。まず、中央世話人であり、(公社)やどかりの里 常務理事の増田一世さんが、VHOnetや地域学習会について紹介。「地域での活動を活性化するためには、リーダーが元気であることが大切。リーダーの悩みや活動の課題、その解決策を共有し、自分の団体で活かせることを得てほしい」と呼びかけました。

その後、初参加のライラックの会(北海道ターナー症候群家族会)の間千恵さんと谷村聡美さん、つばめの会(摂食・嚥下障害児の親の会)の澤田真由美さんが、団体の成り立ちや活動について紹介。間さんは「早期にターナー病と診断され、適切な治療を受けることが必要なので、医療関係者や社会に広く知ってほしいと活動している」と強調し、また澤田さんは、小児科医にも認識されていない障がいのある子どもと家族が直面する課題や、インターネットを通じての活動の様子などを説明しました。

グループワークでは、それぞれの団体の活動やその課題をふまえて、北海道学習会ではどのような活動をしていくかを討議。グループ発表では、主にインターネットでつながる若い世代の団体について「既存の団体との違いを学んだ」「電話応対が苦手な人が多いということに驚いた」「活動の形は新しくても、直面する課題は共通する」などの意見が紹介されました。「お互いの病気や障がいを知り、活動の課題、リーダーの悩みを共有するだけで終わらせず、理解や支援を求めて社会に発信しよう」との提案、また、初参加者からは「他の団体を知ることができ勉強になった」「顔を合わせて話すことの大切さもわかった」といった感想もありました。

最後に、増田さんが「新しい時代の患者団体の活動を知り、共通する課題も共有でき、北海道らしい良い集まりになったと思う」と感想を述べ、運営委員であり、北海道脊柱靭帯骨化症友の会の増田靖子さんが「参加された皆さんに感謝し、ともに北海道学習会を育てていきたい」と締めくくりました。

第17回 東海学習会 in 名古屋 (2017年12月17日)

模擬発表・講演・グループワークなどを通して、初参加団体とともに討論や地元エリアでの情報交換を行う

第17回 東海学習会のようす第17回東海学習会が名古屋都市センターで開催されました。テーマは「『つながろう地元、ほりおこそう地元』〜立場を越えたピアサポートと住みやすい地域づくりを考えよう〜」です。

まず、自分たちの疾患と活動を伝える機会として、glut1異常症患者会の古田智子さんが模擬発表を行いました。疾患名は「グルコーストランスポーター1欠損症(通称GLUT-1﹇グルットワン﹈欠損症)。乳児期に発症する先天代謝異常で、脳のエネルギー源であるグルコースが脳内に取り込まれないことによる疾病で指定難病です。てんかん発作や発達遅滞などさまざまな症状があり、有効な治療法はケトン食という低糖高脂質の特殊な食事治療。

家族や友だちと同じものが食べられない患者のつらさ、家族の献立・調理への負担、専門医や情報の少なさ、また希少難病のため、患者団体による交流会やケトン食実践本の発行などの活動が大きな支えであることを発表。初めて疾患名を聞く参加者も多く、活発な質疑応答となりました。

昼食をはさみ午後からは、「東海学習会エリアの地元講師に来てもらおう」という企画のもと、名古屋市でがんや難病患者・障がい者の緩和ケアに携わる株式会社KANWA PLUS代表の金丸直人さんが「難病患者の地域生活を支える」と題して講演。経済的支援や社会福祉サービスなど豊富な経験とデータに基づいた内容で、この講演を受けて4班に分かれてのグループワークを行いました。

今回は初参加が5団体あり、運営委員が地域のイベントなどに参加する中で地道に声掛けをしたことが、VHOnetへの興味へとつながったようです。